Canadian Style 太陽とともに - カナディアン・ソーラーのウェブマガジン

Scenes of Canada

カナディアン・ソーラーのふるさとカナダの、豊かな自然や野生動物、素朴なライフスタイルなどをご紹介します。

太陽の大地カナダ | 白銀の大自然リゾート ウィスラーの冬

北米最大級のマウンテンリゾート、ウィスラー。
ここは自然を維持しながら大切に開発されてきた世界レベルのアウトドアパラダイス。そのダイナミックな魅力をご紹介しましょう。

想像を超える世界規模のスキー場

カナダ西部最大の都市バンクーバーから北へ、車で約2時間。道路は、穏やかな海岸線から徐々に内陸に向かい、やがてコースト山脈の懐へと入っていきます。氷河を抱いた険しい山々、谷間には雪化粧をした森、そしてところどころに点在する凍った湖。そんなカナダならではの雄大な冬景色の中に現れるのが、ウィスラーです。
ここは、規模、人気ともに北米でもトップクラスの大自然リゾート。とくにスキー場として有名で、2010年にバンクーバーで行われた冬季オリンピックでは、アルペン競技やノルディック競技の会場にもなり、世界の注目を浴びました。

コースト山脈のパノラマを眺めながら爽快なライディング
コースト山脈のパノラマを眺めながら爽快なライディング

200本以上のコース、大人気のパークも5か所!

毎年冬になると、ウィスラーには世界中から大勢のスキーヤーやスノーボーダーが訪れます。
そして、誰もが驚くのは、まずそのスケールの大きさです。スキー場は、ウィスラーとブラッコムという二つ並んだ山の斜面に作られており、あわせて200以上のコースが伸びています。2~3日程度ではとても滑りきれないほどの、想像を超える大きさです。
また地形バリエーションの豊富さも大きな特徴です。グルーミングされたコース以外にも、ボウルと呼ばれる縦横無尽に滑走可能な窪地や、氷河エリア、林間のパウダーゾーンととにかく多彩。そしてハーフパイプやキッカー、レイルなどを備えた最近大人気のテレインパークも数か所にレイアウトされており、アルペン競技だけでなく、フリースタイル競技の世界的な大会やイベントもしばしば開催されています。

子供から大人まで、初心者から上級者まで、みんなハッピー
子供から大人まで、初心者から上級者まで、みんなハッピー
充実したパークでフリースキーヤーやスノーボーダーにとっても聖地
充実したパークでフリースキーヤーやスノーボーダーにとっても聖地

上級者に魅力のヘリスキーやバックカントリーも

さらにガイドと共にスキー場以外の斜面を楽しむバックカントリーツアーや、ヘリコプターで深い山の中に飛び、ノートラックの深雪を満喫するヘリスキーなど、究極のパウダースキーもウィスラーが誇るもののひとつ。もちろん雪質はいうことがありません。軽すぎず重すぎない、絶妙な滑り心地。その独特の浮遊感は世界の山を滑ってきたプロフェッショナルたちをも魅了しています。
ダイナミックなパノラマと上質の雪、そして大自然の中に飛び込んでいくようなスケール感、一度滑れば、初心者からエキスパートまで誰もが虜になってしまう、それがウィスラーの魅力。毎年のように訪れるリピーターが多いことでも、その素晴らしさは実証されています。

日帰りでヘリスキーが楽しめるのも魅力
日帰りでヘリスキーが楽しめるのも魅力
エキスパートたちを魅了するバックカントリースキー
エキスパートたちを魅了するバックカントリースキー

時間をかけて丁寧に仕上げられたリゾート

ウィスラーを訪れる旅行者たちが、そのダイナミックさと共に感銘を受けるのが、リゾート全体に漂う大自然の気配です。中心部はホテルやコンドミニアム、そして各国料理が味わえるレストランなどが軒を連ね、深夜までにぎわうリゾートビレッジとなっていますが、それでもなお、ここには常に森の香りが満ち、どこか素朴な空気が漂っているのです。これはウィスラーを愛し、ここを世界レベルの特別なリゾートにしようと、時間をかけて作り上げてきた地元の人々の努力のたまものでしょう。

150軒以上のホテルやコンドミニアムがひしめくビレッジ
150軒以上のホテルやコンドミニアムがひしめくビレッジ

カナダで初めてのリゾート自治区に

この地に初めてスキー場ができたのは、1960年代のこと。1968年の冬季オリンピック誘致を目指して作られたそれは、ゴンドラとチェアリフトがそれぞれ1本、そしてTバー2本からのスタートでした。結局、オリンピック会場にという当初のもくろみは叶わなかったものの、スキー場は大人気となり、多くの旅行者が訪れるようになりました。
人口も増え続けましたが、町はただやみくもに開発する道は選びませんでした。1975年、ウィスラーはカナダで初めて「リゾート都市」(The Resort Municipality of Whistler)として正式に登録。自然を維持しながら、計画的にツーリズムの促進を行うための「包括的開発計画」を打ち出しました。全体を細かく区分けし、スキー場の拡張からホテルや住宅の建設まで、様々な制限、デザイン規定などを設け、環境への影響を最小限に抑える試みがなされたのです。クマなど野生動物の生態系を守るためのゴミ管理なども、徹底的に行われました。また冬のスノースポーツだけでなく、夏のアクティビティも充実させ、一年を通じて楽しめるアウトドア・リゾートを目指しました。とにかく時間をかけてゆっくりと、慎重に開発を行ってきたのです。

スキー&スノーボード以外にも様々なアトラクションが充実
スキー&スノーボード以外にも様々なアトラクションが充実
ビレッジの宿から2つの山のゴンドラ乗り場までは徒歩圏内
ビレッジの宿から2つの山のゴンドラ乗り場までは徒歩圏内
向かって右がウィスラー山、左がブラッコム山、その間にあるのがビレッジ
向かって右がウィスラー山、左がブラッコム山、その間にあるのがビレッジ

楽しさが詰まったビレッジはまるでテーマパーク

現在のウィスラーの姿は、実に見事です。壮大な山々の景観に溶け込むようにたくさんの建物が並び、車の通行を遮断したリゾート中心街では、リラックスして買い物やアフタースキーを満喫することができます。常にイベントが行われ、笑顔があふれ、そこはまるでマウンテンリゾートのテーマパークといったところ。もちろん冬だけでなく、ハイキングやゴルフ、マウンテンバイクなど、遊びきれないほどにアクティビティが充実した夏も大人気。野生動物にもあちこちで遭遇します。

オリンピックの会場という悲願も、2010年に達成し、これからこのリゾートはどのように進化していくのでしょうか。ますます楽しみです。みなさんも、このネイチャーリゾートの心地よさを実感してみませんか。

レストランは100店以上! アフタースキーもエンドレスの楽しさ
レストランは100店以上! アフタースキーもエンドレスの楽しさ
2010年の冬季五輪で表彰式なども行われたオリンピック・プラザ
2010年の冬季五輪で表彰式なども行われたオリンピック・プラザ

ウィスラーの詳しい情報はコチラ

Photo: Tourism BC (Randy Lincks, Toshi Kawano), Tourism Whistler (Steve Rogers, Mike Crane, Robin O’Neill)