様々なソーラー発電施設地球にやさしいお日さまプロジェクト
FOR GREEN LIFE
自然の力でクリーンなエネルギーを生み出す。カナディアン・ソーラーの技術が全国の太陽光発電所で活用されています。
アイデア満載のメガソーラーで地域活性化に貢献
栃木県足利市 株式会社渡辺電設
写真:メガソーラー発電施設を備えた「道の駅どまんなかたぬま」。駐車場にカナディアン・ソーラー社製の太陽光パネルが並ぶ
公共施設の屋根貸しで新たな発電事業をスタート
関東平野の北部、渡良瀬川を中心にひろがる栃木県足利市。日照時間が日本の平均値よりも2割多いといわれるこの一帯は、台風など自然災害の影響も少なく、太陽光発電には最適な場所のひとつです。
この足利で大規模な太陽光発電施設の普及をめざし、精力的に活動しているのが、渡辺電設です。創業は昭和39年。長い間電気工事や建設業で業績を伸ばしてきた会社ですが、6年前に将来性を見込み、太陽光発電専門の設計・施工会社として大胆な方向転換を図りました。「危機感のある状況下にこそ、チャンスがある」(渡辺社長)という信念で、新しいビジネスにシフト。すると2012年に固定価格買取制度がスタートし、これが追い風となりました。
渡辺社長は、地元の企業5社に声をかけて足利メガソーラー株式会社を設立。公立学校や公民館など足利市の64カ所の公共施設に賃料を払って屋根を借り、そこに合計2・7MWの太陽光発電システムを設置するという、全国で初めての「屋根貸し」太陽光発電事業に乗り出しました。
「最初は文部省、次に市の建設課と交渉と、とにかくゴーサインが出るまでに大変な時間と労力が必要でした」といいます。
ところが、いざスタートしたらあちこちの自治体から問い合わせが殺到。これがビジネスモデルとなり、この公共施設屋根貸し事業は、今や全国的な広がりを見せています。
太陽光発電設備を持つ「道の駅」が地域防災拠点に
渡辺電設では、単独でも様々な大型案件を手掛けていますが、その多くが、太陽光発電設備にとどまらない、プラスαのアイデアが盛り込まれたものです。たとえば、太陽光パネルを屋根にして、その下にレンタル倉庫を設置したり、駐車場と外車販売店を2層にして設置したりと、第2、第3の機能を備えているのが特長です。
足利市の隣、佐野市にある「道の駅どまんなかたぬま」の事例も、大変独創的なものとして注目されています。2016年8月、敷地内にある1万2000㎡の駐車場に屋根をつけ、そこに出力1.1MWのソーラーパネルを設置。350台分の駐車スペースが完成しました。
発電が可能な屋根付き大型駐車場とは、それだけで様々なメリットがありそうですが、なによりユニークなのは、ここが地域の防災拠点としても機能するという点です。この駐車場は、平常時には道の駅の売電事業として運用されていますが、災害時などには一部のパワーコンディショナが自立運転をして、蓄電池に充電ができるようになっています。また屋根の下は避難所、物資置き場としても利用可能。さらに駐車場の40台分は、災害時の特殊車両が駐車できるよう、屋根の高さを3m以上にするなど工夫が凝らされています。
「この道の駅は佐野市などが出資する第3セクターで、もともと先進的で様々な試みがなされている。このプロジェクトも市長の肝いりで進められました。こういうパートナーと協力して新しいビジネスを切り開き、地域にもいい形で還元する、それが目指すところです」(渡辺社長)
渡辺電設では、現在自社運営による合計8MWの大型発電所も建設中です。アイデア満載の新施設、完成後には改めてご紹介する予定ですので、ぜひお楽しみに!
株式会社渡辺電設
■〒326-0845 栃木県足利市大前町763
■http://www.watanabe-ashikaga.com
■TEL:0284-62-2498
※取材:2016年9月