2015.03.10
2014年度第4四半期および2014年度の業績発表
Canadian Solar Inc.(本社:カナダ・オンタリオ州、CEO:ショーン・クゥ、NASDAQ:CSIQ、以下「カナディアン・ソーラー」)は、米国時間2015年3月5日(木)に、2014年度第4四半期(2014年10月1日~12月31日)および2014年度(2014年1月1日~12月31日)の業績を発表しました。
[2014年度第4四半期のハイライト]
・モジュール出荷量は2014年度第3四半期の770MWに対し、1,125MW。
(※当社による第4四半期指標は、810~860MW)
・売上高は第3四半期の9.1億ドルから、9.6億ドルに。
・プロジェクト事業の売上高に占める割合は、第3四半期の53.8%からに51.7%に。
・売上総利益率は、第3四半期の22.9%から19.3%に。
・営業利益は1.16億ドルで、減価償却費・償却費および株式報酬のための非資金費用は2,340万ドル。
・希薄後の一株当たりの損益は、第3四半期が1.75ドルであったのに対し、1.28ドル。
・第4四半期の現金、現金等価物および拘束預金の残高は、第3四半期の8.2億ドルに対して10億ドル。
・第4四半期のキャッシュフローは、第3四半期の2億ドルに対し、2.6億ドル。
・第4半期中、カナダに建設した5件の太陽光発電所と米国に建設した1件の太陽光発電所の売却を完了。
・第4半期後、リカレント社を2.65億ドルで買収するにあたり、シャープと正式契約を締結。
[2014年度のハイライト]
・モジュール出荷量は2013年度が1.9GWだったのに対し、3.1GWに増加。
・売上高は2013年度の17億ドルから、30億ドル。
・プロジェクト事業の売上高に占める割合は、2013年度の28.6%から44.5%に増加。
・営業利益は3.7億ドルで、減価
却費・償却費および株式報酬のための非資金費用は8,770万ドル。
・希薄後の一株当たりの損益は、2013年度が0.63ドルであったのに対し、2014年度は4.11ドル。
・2014年度中、合計454MWの太陽光発電所を主要市場に設置。
・2014年度のキャッシュフローは、2013年の2.3億ドルから2.7億ドルに。
[2014年度第4四半期の結果]
2014年度第4四半期におけるカナディアン・ソーラーの売上高は、9.6億ドルで、第3四半期の9.1億ドルから4.6%上昇し、前年同期の5.2億ドル比べると84.1%の増加となりました。モジュール合計出荷量は1, 125MW(第3四半期770MW、前年同期621MW)で、プロジェクト事業における出荷量は、163MW(第3四半期173MW、前年同期41MW)でした。
地域別に販売シェアをみると、米州61.8%(第3四半期71.7%、前年同期32.1%)、アジアとその他すべての市場では32.7%(第3四半期20.9%、前年同期62.4%)、欧州市場での売上高は5.5%(第3四半期7.4%、前年同期5.5%)、という結果になりました
2014年 Q4 | 2014年 Q3 | 2013年 Q4 | ||||
売上高 | % | 売上高 | % | 売上高 | % | |
米州 | 590.8 | 61.8 | 655.3 | 71.7 | 167.0 | 32.1 |
アジア、その他 | 312.4 | 32.7 | 191.6 | 20.9 | 323.8 | 62.4 |
欧州 | 53.0 | 5.5 | 67.5 | 7.4 | 28.7 | 5.5 |
合計 | 956.2 | 100.0 | 914.4 | 100.0 | 519.5 | 100.0 |
(売上高の単位:百万ドル)
2014年度第4四半期の売上総利益は1.8億ドル(第3四半期2億ドル、前年同期1億ドル)で、売上総利益率は、19.3%(第3四半期22.9%、前年同期19.5%)となりました。売上総利益の減少要因として、米国貿易による影響、米ドルに対する日本円とユーロの下落によってモジュール平均販売価格が低下したこと、そしてカナダでのプロジェクト事業における低い利益があげられます。
[プロジェクト事業パイプラインについて]
2015年2月末時点で、カナディアン・ソーラーは約1.4GWの後期段階プロジェクトパイプラインを有しています。2015年度第1四半期中には、太陽光発電の開発を手掛ける米国のRecurrent Energy, LLC(リカレント社)の買収取引によって得た約1GWが追加され、合計2.4GWになります。また、当社が単独で保有、または共同出資で進めているそれぞれのプロジェクトに対し、EPC(設計・調達・建築)やO&M(運用保守)サービスを提供しています。
カナダで建設した5件の太陽光発電所(RayLight、Liskeard1、DiscoveryLight、FotoLight、SparkleLight)を3億カナダドル(287億円)で売却完了しています。また当社は、投資家に販売済である太陽光発電所(Oro-Medonte4)、3件のペンエネルギーEPC太陽光発電所(Hamilton Port Hope 4、Edwardsburgh-Morrisburg1、South Glengary)の建設を完了しています。オンタリオ州にある後期段階にあるプロジェクトパイプラインはおよそ275.6MWで、米国会計基準に従って計算すると、約9億カナダドル(861億円)の収入機会があることを表わしています。
開発中案件名 (カナディアン・ソーラーによる開発) |
MW | 状況 | 運用開始時期 |
Alfred | 14.1 | 設計中 | 2015 Q4 |
Illumination LP | 14.0 | 設計中 | 2015 Q3 |
Gold Light LP | 14.0 | 建設中 | 2015 Q1 |
Beam Light LP | 14.0 | 設計中 | 2015 Q3 |
Earth Light LP | 14.1 | 設計中 | 2015 Q4 |
Lunar Light LP | 14.0 | 設計中 | 2015 Q2 |
Glenarm LP | 14.0 | 2015年Q1に売却完了 | 2014 Q4 |
Aria LP | 14.8 | 設計中 | 2015 Q4 |
City Lights LP | 14.0 | 建設中 | 2014 Q4 |
合計(売却未完了) | 127.0 |
第3者機関による開発 ※カナディアン・ソーラーは、EPCサービスを提供 |
MW | 状況 | 運用開始時期 |
Samsung Phase I | 133.6 | 建設中 | 2015 Q2 |
Samsung Phase II | 140 | 建設中 | 2015 Q3 |
EPC案件合計 | 274.6 | ||
第3四半期の収益に含まれるMW | 125.0 | ||
開発保留案件 | 275.6 |
2015年3月5日時点で米国における後期段階にあるパイプラインは、第3四半期末時点の84.1MWに対し、26MWとなっています。第4四半期中に28.4MW規模のプロジェクト建設および売却を完了し、2015年度第1四半期中には、開発段階の19.5MWのプロジェクトを含め数件の売却を予定しています。
2015年2月3日、当社は太陽光発電の開発を手掛ける米国のRecurrent Energy, LLC(リカレント社)を2.66億ドルで買収するにあたり、シャープ株式会社と正式契約を締結しました。当社の保有するプロジェクトパイプラインは、この買収取引によって得た約1GWが追加され、米国における後期段階プロジェクトパイプラインは以下表の通りです。
米国 後期段階パイプライン | MW | 場所 | 状況 | 運用開始時期 |
Astoria | 131 | カルフォルニア州 | NTP 2015 | 2016 |
Astoria 2 | 100 | カルフォルニア州 | NTP 2015 | 2016 |
Project A | 78 | カルフォルニア州 | NTP 2015 | 2016 |
Mustang | 134 | カルフォルニア州 | NTP 2015 | 2016 |
Tranquility | 258 | カルフォルニア州 | NTP 2015 | 2016 |
Project B | 200 | テキサス州 | NTP 2015 | 2016 |
Project C | 120 | カルフォルニア州 | NTP 2015 | 2016 |
合計 | 1021 |
※NTP・・・許認可が完了し、建設開始ができる段階
日本においては、保留段階である合計606MWになるプロジェクトの建設および系統連系を3年以内に予定しています。合計606MWのうち、262MWはすでに系統連系承諾書を受理しており、およそ100MWは建設中もしくは建設予定です。なお2015年中に、約80MWの発電所建設と系統連系を完了する予定です。2014年10月6日に発行したプレスリリース内で説明したように、東北地方にある2件の後期段階プロジェクトパイプライン(合計125MW)は、東北電力による連系申込み保留による影響を受けました。当社は、これがどのように影響するのか調査するため、地方公共事業と協力しています。また、日本市場でのプロジェクトパイプライン拡大のため、少なくとも140MWのパイプライン獲得に向けて評価を進めています。
中国においては、340MWの保留段階にあるパイプラインを有しています。2015年内に、320MWの建設・系統連系を予定しており、うち90MWは2014年度第4四半期に建設を開始、30MWはすでに系統連系が完了しています。現在、70MW規模の太陽光発電所と30MW屋上太陽光発電システムが運用されています。
ブラジルでは、ミナスジェライス州バザンテにおいて3件の太陽光発電所(合計114MW)を開発する権利を獲得しました。これら3件の発電所は、2017年に系統連系の完了を予定しています。ブラジル政府機関Agencia Nacional de Energia Eletricaに対して、R216.12ドル/MWh($86.42/MWh)で20年間の売電契約を結んでいます。
英国では、2015年1月に6件の太陽光発電所(合計46MW)を獲得しました。4件の発電所(合計40.5MW)は現在建設中で、2015年3月に系統連系を完了する予定です。残り2件(合計5.5MW)については、早急に建設が進められることになっており、2015年度第2四半期に系統連系されることになっています。
※本文は、2015年3月5日に発表されたカナディアン・ソーラー2014年度第4四半期および2014年度業績発表プレスリリースの参考和訳です。原文英文は、下記リンクからお読みください。
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2022968