Canadian Solar Inc.（本社：カナダ・オンタリオ州、CEO：ショーン・クゥ、NASDAQ：CSIQ、以下「カナディアン・ソーラー」）は、米国時間2017年8月14日（月）に、2017年第2四半期（2017年4月1日～6月30日）の業績を発表しました。

 

2017年第2四半期のハイライト

 

• 2017年第2四半期のモジュール出荷量は、第1四半期の1,480MWに対し、1,745MW。（当初の指標は1,530MW～1,580MW） 売上高は第1四半期の6.77億ドルから、6.92億ドル。（当初の指標は6.15～6.35億ドル）
• プロジェクト事業の売上高全体に占める割合は、第1四半期の18.8％から6.5％。
• 売上高総利益率は、24.2％（※第1四半期の売上高総利益率は13.5％で、これにはこの期間のモジュール売上高に関連した2件の4,260万ドルと1,500万ドルの反ダンピング関税（AD）および相殺関税の戻り益（CVD）が含まれる。戻り益を除外すると、売上総利益率は15.9％。当初の指標は13.0～15.0％）
• カナディアン・ソーラーに帰属する純利益は3,820万ドル、希薄化後1株あたり純利益0.63ドル。（第1四半期純損失：1,330万ドル、希薄化後1株あたり純損失0.23ドル）
• 第2四半期における非GAAPベースの純損失は、調整引当金の戻りおよび保険料収入を除き910万ドル、希薄後の1株あたりの損失は0.15ドル。（モジュール売上高に関連した860万ドルの反ダンピング関税（AD）および相殺関税（CVD）を除いた非GAAPベースの純利益は税効果考慮後で2017年第1四半期の600万ドル、希薄後の1株あたりの損失は0.10ドル）　
• 2017年6月末の現金、現金等価物および拘束預金の残高は、2017年3月末の9.614億ドルに対し、9.616億ドル。
• 第2四半期の営業活動に使用されたキャッシュは、第1四半期の0.56億ドルに対し、0.83億ドル。
• 商業運転中のカナディアン・ソーラーによる太陽光発電所のポートフォリオは、2017年6月30日現在において1,260.2MWpあり、推定再販価値は18億ドル。この金額には、米国におけるタックス・エクイティ案件のクラスB株式価値のみが含まれる。
• 2017年7月、総出力281MWpの“Great Valley Project”（以前の名称はTranquility8）をSempra Renewables LLC社（Sempra Energyの関連会社）に売却完了。
• ブラジルにおいて、PiraporaⅠ（191.5MWp）、PiraporaⅡ（115MWp）、PiraporaⅢ（92.5MWp）の80％の所有権売却をEDFへ完了。

 

2017年第2四半期の結果

 

　2017年第2四半期における売上高は6.92億ドルで、2017年第1四半期の6.77億ドルから2.3％上昇し、前年同期の8.06億ドルと比較し14.1％の減少。モジュールの売上高ベースの総出荷量は1,638MW（2017年　第1四半期：1,489MW、前年同期：1,290MW）で、カナディアン・ソーラーのプロジェクト事業における売上高ベース出荷量は29.2MW（2017年第1四半期：176.3MW、前年同期：18.7MW）でした。

 

　地域別に販売シェアをみると、米州21.7％（第1四半期：29.6％、前年同期47.6％）、アジアでは65.3％（第1四半期：58.2％、前年同期39.5％）、欧州とその他すべての市場での売上高は13％（第1四半期：12.2％、前年同期12.9％）という結果になりました。

 

	2017年　Q2		2016年　Q1		2016年　Q2
	売上高	%	売上高	%	売上高	%
米州	150.0	21.7	200.1	29.6	383.9	47.6
アジア	452.7	65.3	394.3	58.2	318.4	39.5
欧州、その他	89.7	13.0	82.6	12.2	103.6	12.9
合計	692.4	100.0	677.0	100.0	805.9	100.0

 

　2017年第2四半期の売上総利益は1.68億万ドル（第1四半期：9,140万ドル、前年同期1.39億ドル）で、売上総利益率は24.2％（第1四半期：13.5％、15.9％、前年同期：17.6％）となりました。米国商務省（DOC）による「ソーラー1」第3次審査（AR3）と「ソーラー2」第1次審査（AR1）の最終的な調整引当金に基づき、それぞれ4,260万ドルと1,500万ドルの利益が含まれています。この調整引当金を除いた場合の売り上げ総利益は、15.9％でした。

 

プロジェクト事業パイプラインについて

 

　カナディアン・ソーラーでは、プロジェクトパイプラインを早期～中期、後期の2つに分けています。後期段階のパイプラインには、売電契約を締結し、今後2～4年以内に建設が予定されているものが含まれています。これまで、日本のプロジェクト数件に関しては入札状況のものを後期段階としていたことがありますが、今後は中期段階とします。また同様にいくつかの中国のプロジェクトに関しても後期から中期に変更します。中期段階にあるプロジェクトに関しては、売電契約やFITの認可が下りたタイミングで後期に分類していきます。

 

　2017年7月31日時点で、カナディアン・ソーラーは総出力1,391MWpの後期段階プロジェクトパイプラインを保有しており、内訳は日本362MWp、米国120MWp、中国210MWp、ブラジル399MWp、インド108MWp、オーストラリア118MWp、メキシコ68MWp、アフリカ6MWpです。なお、いくつかの後期段階にあるプロジェクトについては許認可・系統連系の承認が下りず、結果として完成できない可能性があります。

 

　米国においては、前述した通り、総出力281MWpの“Great Valley Project”（以前の名称はTranquility8）をSempra Renewables LLC社（Sempra Energyの関連会社）に売却を完了しました。“Great Valley Project”は現在建設中で、Sempra Renewables LLC社が建設・運営を行う予定です。2017年7月末時点で米国における当社の後期段階プロジェクトパイプラインは下記の通りです。

 

後期段階プロジェクト	MW	場所	状況	運用開始時期
Gaskell West 1	28	カルフォルニア州	開発中	2018
IS42	92	ニューヨーク州	建設中	2017
合計	120

 

　2017年7月末時点で、日本国内における開発中の後期段階プロジェクトパイプラインは約572MWpで、うち51MWpが第2四半期中に商業運転を開始予定で、362MWpが接続契約および売電される予定です。159MWpの後期プロジェクトが建設中で、203MWpが開発中となっており、現在入札中の210MWpについてはFITの承認が下りた段階で後期に追加される予定です。2017年7月末時点で、日本国内で商業運転を予定している後期段階にあるプロジェクトパイプラインは下記の通りです。

 

年	2017	2018	2019	2020	2021～	合計
出力	51.4	75.4	99.2	118.4	18	362.4

 

　ブラジルにおいてカナディアン・ソーラーは、399MWpの後期プロジェクトを有しています。2017年7月末時点でブラジルにおける当社の後期段階プロジェクトパイプラインは下記の通りです。

 

後期段階プロジェクト	MWp	場所	状況	竣工予定
Pirapora I	191.5	ブラジル	建設中	2017
Pirapora II	115	ブラジル	開発中	2018
Pirapora III （旧・Vazante）	92.5	ブラジル	建設中	2017
合計	399

 

　カナディアン・ソーラーは、PiraporaⅠ（191.5MWp）、PiraporaⅡ（115MWp）、PiraporaⅢ（92.5MWp）の80％の所有権売却をEDFへ完了しました。同発電所で使用された太陽電池モジュール全てを供給しています。PiroporaⅠは2017年の第3四半期に商業運転を予定されています。

 

　2017年7月末時点で、インドにおける当社の後期段階プロジェクトパイプラインは108MWpです。SECI Maharashtraプロジェクト（総出力108MWp）が現在開発中で、2017年末に商業運転開始を予定しています。“Kamareddy”と“Ramnapet”（どちらも総出力18MWp）は、2017年7月中に系統連携される予定です。

 

　中国においては、2017年第2四半期に総出力58.2MWpの系統連携を完了しました。2017年7月末時点で、中国における当社の後期段階プロジェクトパイプラインは210MWpで、中期は131.8MWpです。

 

※本文は、2017年8月14日（月）に発表されたカナディアン・ソーラー2017年第2四半期の業績発表プレスリリースの一部を参考和訳したものです。原文英文は、下記リンクからお読みください。

http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2293608