2018年第3四半期のハイライト

• 売上高は第2四半期の6.5億ドルから7.68億ドル。当初の指標は、7.9～8.4億ドル。
• 売上高総利益率は第2四半期の24.5%から26.1%。当初の指標は20～23%。
• カナディアン・ソーラーに帰属する純利益は6,650万ドル、希薄化後1株あたり純利益1.09ドル。（第2四半期純利益1,560万ドル、希薄化後1株あたり純利益0.26ドル）
• 第3四半期中、太陽光発電所（世界合計103MWp、日本のみで64MWp）の売却完了。
• 第3四半期の営業活動によるキャッシュは、1.48億ドル（第2四半期の営業活動によるキャッシュは、1.74億ドル）
• 2018年10月31日時点における運用中の発電所は1.1GWpで、総再販額は約12.3億ドルになる見込み。この再販価格に含まれるのは、当社が米国の（減税の恩恵を享受するための）タックス・エクイティ投資で保有する発電所のクラスB株式のみ。

2018年第3四半期の結果

　2018年第3四半期における売上高は7.68億ドルで、第2四半期の6.5億ドルから18%上昇し、前年同期の9.12億ドル比べると15.8%の減少となりました。売上高の主な増加要因は、予定していたプロジェクトの販売延期により相殺された太陽電池モジュールの平均販売価格が予想より上回ったことによるものです。2018年第3四半期の売上高は、モジュールシステムソリューション事業（MSS）が5.12億ドル、エネルギー事業が2.55億ドルでした。

　第3四半期のモジュール出荷量は、1,590MW（なおこれには売上に含まない自社プロジェクト向けに出荷された180MWを含む。第2四半期1,700MW）で、当初の指標は1,500MW～1,600MWでした。第3四半期の売上高に含まれるモジュール出荷量は1,521MWでした（第2四半期1,454MW、前年同期1,782MW）

　第3四半期の売上総利益は2億ドル（第2四半期1.59億ドル、前年同期1.59億ドル）で、売上総利益率は26.1%（第2四半期24.5%、前年同期17.5%）でした。これには、最終レートに基づいて計算された830万ドルの相殺関税戻り益（CVD）が含まれます。戻り益を除外すると、売上総利益率は25%になります。モジュールシステムソリューション事業（MSS）による売上総利益率は25.1%で、相殺関税戻り益を除くと23.4%でした（第2四半期は19%、反ダンピング関税（AD）および戻り益を除くと14.3%。前年同期は14.1%）　エネルギー事業による売上総利益率は28.2%（第2四半期54.7%、前年同期31.6%）で、第2四半期および前年同期は着工通知（NTP）売上に関する繰延収益によるプラスの影響が反映されています。

プロジェクト事業パイプラインについて

　カナディアン・ソーラーでは、プロジェクトパイプラインを、早期～中期、後期の2つに分けています。後期段階にあるプロジェクトについては電力供給契約を持ち、今後2～4年以内に建設予定のものを含みます。なお、いくつかの後期段階にあるプロジェクトについては許認可・系統連系の承認が下りず、結果として完成できない可能性があります。

　2018年10月31日時点で、カナディアン・ソーラーは総出力約2.9GWpの後期段階プロジェクトパイプラインを保有しています。内訳は米国1,022MWp、ブラジル476.2MWp、メキシコ435.7MWp、インド304MWp、日本310MWp、中国255MWp、オーストラリア121MWp、アルゼンチン97.6MWp、台湾41.7MWp、フィリピン27.5MWp、インド24MWp、チリ18.4MWp、マレーシア15MWp、韓国8MWpです。

　米国においては、第3四半期中にNC102太陽光発電所（総出力102MWp）が商業運転を開始しました。8月には、テキサス州に建設予定のTexas Project（総出力280MWp）に対して電力購入契約（PPA）を締結しました。10月には、同州に建設予定のPflugerville（総出力185MWp）に対して、Austin Energy社と別途15年間のPPAを締結しました。また同月にカルフォルニア州に建設予定のSlate（総出力400MWpのうち200MWp）については15年間のPPAをSilicon Valley Clean　Energy社とMonterey　Bay Community Power社と締結しました。なお、発電した電力のうち55%をSilicon Valley Clean Energy社が、Monterey Bay Community Power社が45%受け取ることになっています。この電力取引には、180MWhのエネルギー容量を有する45MWのリチウムイオン電池が含まれています。

    2018年10月31日時点での米国における当社の後期段階プロジェクトパイプラインは下記の通りです。

   日本においては、2018年10月31日時点で、日本国内における開発中の後期プロジェクトパイプライン（FIT認定済）は約310MWpで、うち73.8MWpが建設中、236.2MWpは開発段階にあります。入札にて得た11.4MWpのプロジェクトは接続契約を締結しFIT認定後に後期段階プロジェクトパイプラインに追加されます。

　2018年10月、経済産業省（METI）は、未稼働のままになっている事業用太陽光案件について、FIT（再生可能エネルギーの固定買取価格制度）の見直し案を提示しました。提示された見直し案は、当社のポートフォリオの規模に影響はないと考えられていますが、FIT価格に変更がでるプロジェクトもある可能性があります。当社は常に状況を確認し、最終見直し案が提示された後、必要に応じて適切な措置を取る予定です。

　2018年10月31日時点で、日本国内で商業運転を予定している後期段階にあるプロジェクトパイプラインは下記の通りです。日本国内における多くのプロジェクトは竣工後、カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人（CSIF）に売却される予定です。なお当社はカナディアン・ソーラー・インフラ投資法人のおよそ15%を保有しています。

　2018年10月31日時点で、ブラジルにおける当社の後期段階プロジェクトパイプラインは下記の通りです。

　2018年10月31日時点でメキシコにおける当社の後期段階プロジェクトパイプラインは下記の通りです。

　2018年10月31日時点で、中国における当社後期段階プロジェクトパイプラインは255MWpです。

稼働中の太陽光発電所について

　2018年10月31日時点で、上記の後期段階プロジェクトパイプラインに加え、稼働中のプロジェクト（太陽光発電所）合計は1.1GWpです。これらの発電所は、「プロジェクト資産」、「売却目的保有資産」および「太陽光発電所、純額（ネット）」として貸借対照表に計上されています。

　貸借対照表に「プロジェクト資産」として計上されたプロジェクトの売却は、収益認識基準が満たされれば売上高として計上されます。また、「売却目的保有資産」および「太陽光発電所、純益（ネット）」として計上されたプロジェクトの売却益は、「その他の営業利益（費用）」として計上されます。

　2018年10月31日時点における稼働中の発電所は下記の通りです。

※本文は、2018年11月15日（木）に発表されたカナディアン・ソーラー2018年第3四半期の業績発表プレスリリースの一部を参考和訳したものです。原文英文は、下記リンクからお読みください。
http://investors.canadiansolar.com/news-releases/news-release-details/canadian-solar-reports-third-quarter-2018-results