2016.03.14
2015年第4四半期および2015年の業績発表
Canadian Solar Inc.(本社:カナダ・オンタリオ州、CEO:ショーン・クー、NASDAQ:CSIQ、以下「カナディアン・ソーラー」)は、米国時間2016年3月10日(木)に、2015年第4四半期(2015年10月1日~12月31日)および2015年(2015年1月1日~12月31日)の業績を発表しました。
2015年第4四半期のハイライト
- モジュール出荷量は2015年第3四半期の1.2GWに対し、1.4GW。
- 売上高は第3四半期の8.49億ドルから、11.2億ドル。
- プロジェクト事業の売上高に占める割合は、第3四半期の26.6%から30.7%に。
- 売上総利益率は、第3四半期の14.9%から17.9%に。
- 希薄後の一株当たりの損益は、第3四半期が0.53ドルであったのに対し、1.05ドル。
- 第4四半期の現金、現金等価物および拘束預金の残高は、第3四半期の10億ドルから11億ドルに。
- 第4四半期のキャッシュフローは、第3四半期の4,140万ドルに対し、2億ドルに。
- 第4四半期中、米国におけるすべてのプロジェクト事業パイプラインへの資金調達および建設を完了。
合計246.9MWpになる2件の太陽光発電所を売却。 - 第4四半期中、カナダで3件の太陽光発電所を1.9億カナダドル(1.4億米ドル/158億円)で売却。
- 総出力144MWpになる太陽光発電所の保有・運用を、カナダ(14.1MWp)、日本(6.2MW)、英国(22.9MWp)において開始。
2015年のハイライト
- モジュール出荷量は2014年が3.1GWだったのに対し、4.7GWに増加。
- 売上高は2014年の29億ドルから、34億ドル。
- プロジェクト事業の売上高に占める割合は、2014年の44.5%から30.9%に。
- 営業利益は2.47億ドルで、減価償却費・償却費および株式報酬のための非資金費用は1億ドル。
- 希薄後の一株当たりの損益は、2014年が4.11ドルであったのに対し、2015年は2.93ドル。
- 2015年中、合計388MWの太陽光発電所を主要市場に建設。
- 2015年のキャッシュフローは、2014年の2.7億ドルから3.9億ドルに。
2015年第4四半期の結果
2015年第4四半期におけるカナディアン・ソーラーの売上高は、11.2億ドルで、第3四半期の8.4億ドルから31.8%上昇し、前年同期の9.6億ドル比べると17.2%の増加となりました。モジュール合計出荷量は1.4GW(第3四半期1.2GW、前年同期897MW)で、プロジェクト事業における出荷量は、63.8MW(第3四半期110.5MW、前年同期163.3MW)でした。
地域別に販売シェアをみると、米州51.9%(第3四半期52.6%、前年同期61.8%)、アジアでは41.1%(第3四半期41.3%、前年同期31.8%)、欧州とその他すべての市場での売上高は7%(第3四半期6.1%、前年同期6.4%)、という結果になりました。
2015年 Q4 | 2015年 Q3 | 2014年 Q4 | ||||
売上高 | % | 売上高 | % | 売上高 | % | |
米州 | 581.0 | 51.9 | 447.0 | 52.6 | 590.8 | 61.8 |
アジア | 460.2 | 41.1 | 351.1 | 41.3 | 303.7 | 31.8 |
欧州、その他 | 79.1 | 7.0 | 51.7 | 6.1 | 61.7 | 6.4 |
合計 | 1120.3 | 100.0 | 849.8 | 100.0 | 956.2 | 100.0 |
2015年第4四半期の売上総利益は2億ドル(第3四半期1.3億ドル、前年同期1.8億ドル)で、売上総利益率は17.9%(第3四半期14.9%、前年同期19.3%)となりました。売上総利益の増加要因は、モジュール出荷量の増加や製造コストの低減、そして収益率の高いプロジェクト事業によるものです。
プロジェクト事業パイプラインについて
2015年第4四半期末時点で、カナディアン・ソーラーは合計10.3GWpのプロジェクトパイプラインを有しており、うち2GWpが後期段階、8.3GWpが初期~中期段階です。なお、開発中のプロジェクト数件については許認可・系統連系の承認が下りず、結果として完成できない可能性があります。後期段階プロジェクトパイプライン2GWの建設・系統連系が完了すれば、推定販売価値は40.5億ドル、売上総利益は8.5億ドル超になる見込みです。
カナダにおいては、4件の太陽光発電所(総出力57MWp)の商業運転を開始しました。3件の発電所(Illumination、Aria、Earthlight/合計42.9MWp)は、1.9億カナダドル(1.4億米ドル/158億円)で投資家に売却し、Alfred太陽光発電所は当社で保有・運営しています。
米国においては、サザン・カンパニーの子会社であるサザン・パワーにRoserock発電所(総出力212.1MWp)とGarland太陽光発電所(総出力272.1MWp)の支配持分を売却しました。また、現在建設中の発電所資金として、銀行からシンジケート方式で18億ドル、投資家からエクイティ・コミットメントで13億ドルの融資を確保しました。なお、2015年第4四半期末時点で米国における当社の後期段階プロジェクトパイプラインは約770.9MWpです。
米国 後期段階パイプライン | MW | 場所 | 状況 | 運用開始時期 |
Astoria 1 | 130.8 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
Astoria 2 | 100.0 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
Barren Ridge | 78.0 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
Mustang | 134.4 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
Tranquility | 257.7 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
Roserock | 212.1 | テキサス州 | 建設中 | 2016 |
Garland | 272.1 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
合計 | 1,185.1 |
日本においては、先日ご案内した通り、3件の太陽光発電所(総出力6.2MWp)について商業運転を開始しました。2016年1月末時点で、日本国内で開発中のプロジェクトパイプラインは582.2MWpで、うち81.5MWpが建設中、107.4MWpは建設準備段階に入っています。電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の一部を改正する法律(案)が国会で可決された場合、系統接続の契約締結(連系承諾+工事費負担金契約)が未完了で、事業認定が得られず、過去の「事業計画」に基づき認定取得されていたとしても、未稼働案件として認定取消の対象になります。そのため、今後はFITレートは接続申込時ではなく、接続契約締結時のレートが適応されることになります。当社は、合計約200MWpの系統接続の契約締結に加え、今後12カ月以内に170から215MWpの系統接続の契約を締結する予定です。
年 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 合計 |
出力 | 56.2 | 363.5 | 37.5 | 0.0 | 125.0 | 582.2 |
中国においては、8件の太陽光発電所(総出力100.8MWp)の商業運転を開始しました。これには2015年第4四半期の完了した5件の発電所(総出力85.1MWp)および2016年第1四半期に完了する3件(総出力15.7MWp)が含まれます。なお2016年中には、150MWpの系統連系を予定しています。
英国においては、第4半期において5件の太陽光発電所(総出力22.9MWp)の商業運転を開始しました。後期段階プロジェクトパイプラインは57MWpで、これらは2016年中に系統連系される予定です。
ブラジルでは、ミナスジェライス州ピラポラにおいて3件の太陽光発電所(総出力110MWp)を開発する権利を獲得し、後期段階プロジェクトパイプラインは384MWpになりました。ブラジルで開発中の発電所は、2017年、2018年に系統連系を完了する予定です。なお生成した電力は、ブラジル政府によって20年間購入されます。
※本文は、2016年3月10日に発表されたカナディアン・ソーラー2015年第4四半期および2015年業績発表プレスリリースの参考和訳です。原文英文は、下記リンクからお読みください。
http://investors.canadiansolar.com/phoenix.zhtml?c=196781&p=irol-newsArticle&ID=2147478