2015.09.07
2015年度第2四半期の業績発表
Canadian Solar Inc.(本社:カナダ・オンタリオ州、CEO:ショーン・クゥ、NASDAQ:CSIQ、以下「カナディアン・ソーラー」)は、米国時間2015年8月18日(火)に、2015年度第2四半期(2015年4月1日~6月30日)の業績を発表しました。
[2015年度第2四半期のハイライト]
・2015年度第2四半期モジュール出荷量は第1四半期の1.23GWに対し、850MW。
(※当社による第2四半期指標は、950MW~1GW)
・売上高は第1四半期の8.6億ドルから、6.37億ドルに。
・プロジェクト事業の売上高に占める割合は、第1四半期の35.9%から30.6%に。
・売上総利益率は、第1四半期の17.8%から15.2%に。
・希薄後の一株当たりの損益は、第1四半期が1.04ドルであったのに対し、0.31ドル。
・第2四半期の現金、現金等価物および拘束預金の残高は、第1四半期と同様の10.4億ドルに。
・第2四半期のキャッシュフローは、第1四半期の1.2億ドルに対し、2,910万ドル。
・第2四半期中、カナダに建設した1件の太陽光発電所の売却を完了し、日本に建設した3件の太陽光発電所の系統連系を完了。
[2015年度第2四半期の結果]
2015年度第2四半期におけるカナディアン・ソーラーの売上高は6.37億ドルで、第1四半期の8.6億ドルから26%減少し、前年同期の6.2億ドルと比べると2.1%の増加となりました。モジュール合計出荷量は850MW(第1四半期1.23GW、前年同期646MW)で、プロジェクト事業における出荷量は90MW(第1四半期124MW、前年同期49MW)でした。
地域別に販売シェアをみると、米州47.6%(第1四半期48.7%、前年同期55.5%)、アジアとその他すべての市場では46.5%(第1四半期33.6%、前年同期29.8%)、欧州市場での売上高は5.9%(第1四半期17.7%、前年同期14.7%)、という結果になりました。
2015年 Q2 | 2015年 Q1 | 2014年 Q2 | ||||
売上高 | % | 売上高 | % | 売上高 | % | |
米州 | 302.8 | 47.6 | 419.1 | 48.7 | 346.0 | 55.5 |
アジア、その他 | 296.1 | 46.5 | 289 | 33.6 | 186.2 | 29.8 |
欧州 | 37.8 | 5.9 | 152.8 | 17.7 | 91.6 | 14.7 |
合計 | 636.7 | 100.0 | 860.9 | 100.0 | 623.8 | 100.0 |
(売上高の単位:百万ドル)
2015年度第2四半期の売上総利益は9,650万ドル(第1四半期1.5億ドル、前年同期1.2億ドル)で、売上総利益率は15.2%(第1四半期17.8%、前年同期19%)となりました。売上総利益の減少要因として、米国商務省による相殺関税およびダンピング防止関税の影響、そしてカナダでのプロジェクト事業における低い利益があげられます。
[プロジェクト事業パイプラインについて]
2015年度第2四半期末時点で、カナディアン・ソーラーが有する後期段階プロジェクトパイプラインは合計でおよそ2.4GWです。当社が単独で保有、または共同出資で進めているそれぞれのプロジェクト対し、EPC(設計・調達・建設)サービスを提供しています。ただし、現在開発中のプロジェクトの一部において必要な許認可や系統連系承諾を確保できないため竣工に至らない可能性があります。
カナダにおいては、10MWのLunarLight太陽光発電所を6,500万カナダドル(5,300万米ドル、およそ65億円)で売却完了したほか、100MWのGrand Renewable Solar Project(「GRS」)の建設を完了しています。
カナダ・オンタリオ州における後期段階プロジェクトパイプラインは以下表の通りです。
開発中案件名 (カナディアン・ソーラーによる開発) |
MW | 状況 | 運用開始時期 |
Alfred | 14.1 | 建設中 | 2015 Q4 |
Illumination LP | 14.0 | 建設中 | 2015 Q4 |
Beam Light LP | 14.0 | 建設中 | 2015 Q4 |
Earth Light LP | 14.1 | 建設中 | 2015 Q4 |
Aria LP | 14.8 | 建設中 | 2015 Q4 |
合計(売却未完了) | 71.0 |
第3者機関による開発 ※カナディアン・ソーラーは、EPCサービスを提供 |
MW | 状況 | 運用開始時期 |
Samsung Phase I | 133.6 | 稼働中 | 2015 Q2 |
Samsung Phase II | 141.0 | 建設中 | 2015 Q3 |
EPC案件合計 | 274.6 | ||
第3四半期の収益に含まれるMW | 229.3 | ||
開発保留案件 | 116.3 |
米国における当社の後期段階プロジェクトパイプラインは、約1.2GWです。合計7件のプロジェクトにおける許認可は完了しており、電力売買契約についても締結済です。現在、負債と税務上の財務面を固めつつあり、今後の数週間で発表予定となっています。
米国における後期段階プロジェクトパイプラインは以下表の通りです。
米国 後期段階パイプライン | MW | 場所 | 状況 | 運用開始時期 |
Astoria | 131 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
Astoria 2 | 100 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
Project A | 81 | カルフォルニア州 | NTP 2015 | 2016 |
Mustang | 134 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
Tranquility | 288 | カルフォルニア州 | 建設中 | 2016 |
Project B | 200 | テキサス州 | NTP 2015 | 2016 |
Project C | 272 | カルフォルニア州 | NTP 2015 | 2016 |
合計 | 1206 |
※NTP・・・許認可が完了し、建設開始ができる段階
日本においては、2015年度第2四半期に、合計5.2MWとなる3件の太陽光発電所建設と系統連系を完了しました。2015年度第2四半期末時点で、日本で開発中の当社プロジェクトパイプラインは約617MWで、うち約336MWについては系統連系承諾書を受理しており、約96.8MWpが建設中または建設開始間近となっています。以前発表した市場全般での許認可遅延により、年内に約19.6MWの建設と系統連系の完了を予想しており、それには第2四半期に系統連系された5.2MWが含まれます。当社は日本市場においてプロジェクトパイプラインを拡大するさまざまな機会を引き続き見直しており、少なくとも112MWの買収を現在交渉中です。また、自社で建設、保有、運用稼働する戦略に見合ったプロジェクトの建設や系統連系を予定しており、四半期の収益目標ではなく資金投下とドロップダウンのタイミングに注力しています。
中国においては、以前発表した通り、約338MWの開発中プロジェクトがあります。なお2015年に、約320MWの系統連系を計画しています。
英国における後期段階プロジェクトパイプラインは合計で55.6MWで、そのすべてが2015年中に系統連系される見込みです。
ブラジルでは、ミナスジェライス州バザンテにおいて3件の太陽光発電所(合計114MW)を開発する権利を獲得しました。これら3件の発電所は、2016年に系統連系の完了を予定しています。ブラジル政府機関Agencia Nacional de Energia Eletricaに対して20年間の売電契約を結んでいます。
上記で取り上げた後期段階プロジェクトパイプラインに加えて、当社は合計でおよそ163.9MWとなる稼働中の太陽光発電所を有しています。そのうち100MWは中国、40.2MWが英国、6.3MWが日本で、Recurrent Energy(リカレント社)を通じて保有する17.4MWは米国とスペインにあります。